この週末パシフィコ横浜にて行われたCP+2016に、3日間参加してきました。
今年はオリンピックイヤーということもあり、去年に比べて話題の新機種が多く発表・展示されており、個人的に気になる機種は全部触ってきましたので、報告したいと思います。
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OLYMPUS PEN-F 「オールドレンズも意識したPenフラッグシップ」
まずは、私のメイン機、E-M1を擁するオリンパスへ。
今回の目玉となるPen-Fは、Dfのようなノスタルジー感満点の高級機ですが、実際に触ってみるとなかなかの実用性も備えたフラッグシップ機だとわかりました。
私の注目ポイントはE-M1と比べてEVF・センサーの進化があるのか、という点でしたが、EVFに関しては、特に進化なし。センサーに関しては、初めての2000万画素を超える2030万画素センサーを搭載ということでした。
また、当機の注目ポイントとしては、初めてのタッチパッド併用AFが使える点です。
EVFで被写体を覗きながら、手元のタッチパネルを指で滑らせると、AFポイントが自在に操れる新機能です。詳しく聞いたところ、この時、画面は消灯しているが、タッチに反応するようモニターの電源が入っているとのこと。
デメリットとしては、電池の消耗に影響するので、そもそも電池の持たないBLN-1での当機能は、トレードオフの関係と言えそうです。
当機はオールドレンズの使用を考慮したデザインということもあり、オールドレンズ装着時の手ぶれ補正も「1999.9mm」まで認識できるようになっていました。
また、公式HPによると、オールドレンズの情報を10本までEXIFに登録できるようになったとのことです。
ここらへんの仕様変更は是非E-M1でも実施頂きたいと思います。
OLYMPUS ミラーレス一眼用 フラッシュ FL-LM3「魅力的な大きさと機能だが、対応機種が少ない…」
さて、個人的にはこのPen-Fに同梱されるFL-LM3という標準外部フラッシュに注目しました。
今回このフラッシュの存在を初めて知ったのですが、ネットで調べてみると、既にE-M5 MarkIIの同梱品として市販されており、E-M10 MarkIIと合わせて今回は3台目の対応機種ということになります。(残念ながら手持ちのE-M1では発光しませんでした。)
非常にコンパクトにまとまりながら、3段階の上下首振り機構があり、バウンス可能なこのフラッシュ。どうやらP社のOEM製品ではなさそうです。
横への首振り機能が実現すれば、OM-Dのシステムとしては、非常に魅力的なオプションとなりますが…、他機種でも対応できることを祈るばかりです。
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO「脅威の6段手ぶれ補正を搭載した換算600mmレンズ」
さて、続いては、これもまた話題となっているZuikoの300mmのお試しコーナーへ。
案内員さんの説明通り、1/10でのスローシャッターでもブレずに撮れるこのレンズは、オリンパスの手ぶれ補正技術の集大成とも言えそうです。
展示では、ドットサイト照準器EE-1を横付けしたE-M1で試すことができ、これもまた新しい望遠の形だと感じます。
個人的には超望遠レンズの出番は少ないので、もう少し距離の短い「200mm F2.8」などの次期モデルを期待したいところです。
TAMRON SP85mm F1.8 Di VC & TAMRON SP 90mm F2.8 Di MACRO 1:1 VC USD「ついに来た新SPシリーズ第二弾」
個人的に今回一番楽しみにしていたのが、この85mmのレンズ。
cp+間近に発表され、実機ありとのことで、2番目に向かうことに。
実際に触ってみると、VCを搭載しているにも関わらず、なかなかコンパクトな大きさ。
しかし、残念ながら、第一弾のSP35mm&45mmでは最短撮影距離を大幅に短縮してきたので、今回もと淡い期待をしていたのですが、85mmとしては、ごく一般的な0.8mというスペックに心が折れました(^_^;)
ただ、いずれのレンズに関してもボケや描写性能を追求した結果とのことですので、実際にフィールドへ持ち出すことで、上質なボケが堪能できそうな予感がしました。
今回は2本ともにVC 3.5段、85mmは簡易防滴・90mmは防塵防滴仕様と力の入ったスペックで挑んできたTAMRON。新型SPシリーズには引き続き注目していきます。
SONY α6300「繋ぎな感じが拭えないEマウントフラッグシップAPS-C機」
さて、私は元々SONYからカメラを始めたこともあり、SONYに対しては人一倍愛着があるのですが、ここは敢えて厳しく…
今回のα6300ですが、目玉の機能と言えばAF速度の向上のみといった印象で、後はα6000の際に切り捨てた水準器やマグネシウム合金などをNEX-7と同等の仕様へ戻しただけで、実機を触ってみても特に大きな変化はなく、噂されるα7000までの繋ぎのマイナーアップデートに留まった印象が拭えません。
個人的には、NEX-7でのトライアルダイヤルが非常に気に入っていたのですが、今回の仕様は残念です。
会場には高速AFを体感するコーナーもあり、C-AFの精度はバッチリでした。
SONY FE 85mm F1.4 GM「Aマウント版が欲しい…最強ポートレートGレンズ」
Eマウントフルサイズには今回3本の交換レンズが来ました。
特に私の注目は85mm F1.4。
Eマウント機には大きすぎる大口径のプロレンズと言えそうです。
絞りの形状も見事なくらいどのF値でも完全円形絞りを保っています。
魚住先生のステージも運良く見ることができ、作例では合焦面からのなだらかなボケが素晴らしかったです。
ボケにこだわったこのレンズは、SONYのボケに対する強いこだわりが体現されていると言えそうです。
残念ながら、SONYはAマウントでは既に85mmのZEISSを展開しているため、Eマウントでの登場となったようですが、距離窓ありのAマウント版も出たらなあと思ってしまいます。
SONY α7 II+LA-EA3「想定外。絞りプレビューが可能」
いつかは手に入れたいフルサイズ機α7IIですが、Aマウントレンズとの親和性を試させて頂きました。
一部の情報では位相差AFが可能とありましたが、どのレンズでも実用的な速度は出ませんでした。
ただ、カスタムボタンに「絞りプレビュー」が設定可能なため、どのレンズでも被写界深度を予め確認できるのは、素晴らしい点だと感じます。
残念ながらレンズ内モーターを搭載しない35mm F1.4や85mm F1.4などでは、MFのみとなりましたが、最新のセンサーと5軸手ブレ補正で、どんなレンズも楽しめる魅力は相変わらず衰えません。
SIGMA Mount Converter MC-11「またSIGMAが攻めてきた」
続いては、最近怒涛の勢いで魅力的なレンズを発表しているSIGMA。
まず、MC-11というSONY Eマウント+EF or SAレンズが装着できるコンバーターです。
元々Eマウントではレンズの絶対数が少ないので、この試みは非常に歓迎です。
欲を言えば、Fマウントにも何らかの方法で対応してもらえるとなお最高です。
SIGMA Contemporary 30mm F1.4 DC DN ミラーレス専用
またまた、シグマからF1.4というミラーレス専用の大口径レンズも来ました。
サイズをミラーレスに合わせてコンパクト化することに苦労されたようで、ボディ側の補正情報を使ったこともあり、Contemporaryラインでの製品化となったようです。
価格も非常にリーズナブルになってますが、やっぱりContemporaryというのが気になってしまいます…
PENTAX K-1「待ちに待ったKマウントフラッグシップ機」
30分ほど並びましたが、噂のフルサイズ機も触ってきました。
α900ユーザーからすると、OVFの見栄えは、やはり物足りない印象でしたが、アイピースのクッション性が良く、ボディもコンパクトにまとまり、側面がスッキリとした印象でした。
この機種の個人的な目玉は縦位置でもチルト可能な、フレキシブルチルト液晶モニター。
案内員さんが突然モニター部分だけ鷲掴みにして持ち上げ出したので、焦りましたが、全く問題なく、聞いたところ長玉を付けた状態で持ち上げても、十分な十分な剛性が保たれているとのことでした。
また、ライブビューでのAFも他社一眼レフと比べて高速なため、ミラーレスに近い操作感で楽しめそうです。
ちなみ手ブレ補正機能での、オールドレンズ使用時には実質3軸の手ぶれ補正となるそうですが「8mm〜2000mm」まで登録が可能でした。
FUJIFILM X-Pro2「見かけのわりに軽量なボディだが、OVFの実用性は…」
またまた長蛇の列が出来ていたフジのフラッグシップ機X-Pro2も触ってきました。
このシリーズは初めて触ったのですが、OVF+EVFというのは何とも不思議な感じ。OVFファインダーは目測35mmといったところで、望遠の場合、クロップサイズが非常に小さく見えるため、望遠域でのOVFは実用的ではありませんでした。
また、OVF+EVFの切り替えで若干もたつくことがあり、総合性能で見るとX-T1に軍配が上がります。
パナソニック LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.S.「Leica銘の高級超望遠」
Panasonicでは、レンズバーにて、最新のレンズを試してきました。
このレンズは400mmの焦点距離も相まって、マイクロフォーサーズの中では特別大きめのレンズに仕上がってます。絞りの形も完全円形まではいきませんが、なかなか綺麗です。
Panasonic フラッシュライト ルミックス DMW-FL580L「大光量フラッシュ」
もう1つ気になったのが、この大型フラッシュ。
かなり値を張る商品ですが、オリンパスE-M1でも問題なく動作し、広角域も7-14mmまで対応しているのが魅力的です。
Nikon D5 & Nikon D500「一気呵成にやって来たWフラッグシップ機」
さて、NIKKORファンとしては外せないNIKONですが、今年は長年空席だったAPS-Cのフラッグシップ機D300の後継機として、D500が登場しました。
実機を触ってみると、D7000シリーズに比べしっかりとホールディングできる絶妙なサイズ、丸窓、高速なAFとさすがフラッグシップ機と言える機種に仕上がっていました。
当機種に200-500mmなどを付ければ、望遠域は他は要らなくなりそうです。
D5も実際に触ることができましたが、脅威のAFスピードで、ミニ四駆をAFしても10分の9くらいはジャスピンでした。
今回は縦位置での持ちやすさにも配慮した設計とのことです。
プロ用機としては、申し分ないスペックだと思います。
Canon EOS-1D X Mark II「やはりAFはCanonがすごい」
最後にCanonの最新フラッグシップ機で、最高約14コマ/秒と脅威のスピード。
体操選手をテスト撮影では、1回だけAFが壁面のコントラストに引っ張られることがありましたが、それ以外は全てジャスピンと、脅威の追従性を体感できました。
以上、雑多な感じになってしまいましたが、昨年に比べるとまさに大量の新製品ラッシュといった感じで、3日あっても全く時間が足りないcp+でした。
今回載せきれなかった写真はFlickrにまとめてあります。
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