桃源郷みたいな入場無料の鶴フェス2024

2024年10月5日6日と埼玉県鶴ヶ島市にて開催された鶴フェスに初参戦してきました。
前回行われたのはコロナ前の2019年、実に5年ぶり2回目の開催だそうです。

このフェスの奇特なところは、なんと入場無料とのこと。
無料で一体どんなフェスができるのか全くの謎でしたが、2日間会場で過ごしてみて、その謎がわかりました。

1日目:2024年10月5日

初日は小雨が降り続く完全な悪天候で、なおかつ肌寒い陽気。
案の定会場には人がチラホラで、露店物販の人達も早くも値引きなどをしており、大変そうだなーという閑散ぶり。

それでも、露店に出ているのは、地元鶴ヶ島でも有名な名店が勢揃い。
どのお店も美味でハズレがなく、フェス飯としては、日本最高峰と言っても過言ではありません。(当社比)

午後14:00から参戦。アルカラってどこかで聴いたことある名前だなーと思っていたら、「キャッチーを科学する」で思い出した!このバンド知ってる〜!
熱いステージでカッコ良かったです。ギターとベースの出力がちょっと小さくて聴きづらかったのがちょっと残念。

15:00からは、スターダスト☆レビュー。このバンドも名前は知ってるけど、始まるまではパッと浮かばなかったのだけど、最終的には知ってる曲が3曲もありました。
60代とはとても思えないハイトーンボイスと、これぞロックなヴォーカルと言うハスキーボイスで会場を圧巻していました。
これはホントに、お金払って見なきゃダメっていう次元!

この後は、鴻巣花火を見るために移動したのですが、車で現場近くに行ってみると、とても見れる環境では無かったので、かなり距離を置いた場所で1時間ほど観戦して帰宅しました。
昔は地元の花火大会の一つだったのですが、今年はディズニーコラボのドローンショーも冒頭にあったり、駐車場も3000円となっていたりと、過去の鴻巣花火とは様相が変わってしまっているようです。

帰りがけに、久しぶりの四つ葉のラーメンも大変美味でした。

2日目:2024年10月6日

この日ものんびりと13:00から参戦。
友人によると11:00のFUNKISTのパフォーマンスは私好みだったようで、ちょっと後悔。
昨日とは打って変わって、今日は天気も良くなかなかの盛況ぶり。

14:00のa flood of circleから順番に、メインのベルクステージのパフォーマンスを鑑賞しました。

鶴フェスの出演アーティストに共通しているのは、どのバンドも熟練のロックなライブバンドで、パフォーマンスがとても安定していること。
鶴が繋がっているバンドが、いかにレベルの高いミュージシャン達かということがよくわかります。

合間の時間帯には鶴ヶ島市のゆるキャラつるゴンと、鶴のキャラクター鶴ちゃんが登場。
子ども達を沸かせました。

15:00からのDJダイノジは著作権フリーということで、写真OKになりました。
オーディエンスを巻き込むのが大変上手で、会場が一体となって盛り上がっていました。

16:00からのTHEイナズマ戦隊は鶴の盟友のようで、ツアーと一緒に回った仲とのこと。
ベテランの貫禄たっぷりの王道ロックを聴かせてくれました。

そして17:00、最後にトリを飾るのは、鶴。
正直このフェスまで鶴のことはほとんど知らなかったのですが、3ピースロックバンドとして、川越チコで演奏していたそう。全然知らなかった〜!


MCの合間にも、地元鶴ヶ島愛の溢れるコメント。
有料とせず、フェスを無料開放しているのは、地元鶴ヶ島の人達に気軽に見に来て欲しい。今まで鶴がライブ活動で積んだ徳を恩返ししたいとの話。
ここでやっとこのフェスの意図が、一本の線で繋がった気がしました。
もし、大物バンドを呼んで商業化した場合は、この規模の会場では無理で、様々な点で、鶴フェスのコンセプトとはかけ離れてしまうのだろう。
鶴が言う地元のお祭りの延長としてのフェス、ここに鶴フェスの最も素晴らしい部分が凝縮されているように思います。
実際にライブ中でもPA卓の裏側では、ちびっ子達が楽しそうに芝生の上を駆け回ってはしゃいでいる。
こんなに自由で気ままなフェスは、今までに体験したことがないものでした。
ライブを観て、ご飯を食べて、お酒を飲んで、タバコを吸って、芝生に寝転んで、それぞれのスタイルで楽しめる空間が、この鶴フェスの境地なのだと感じました。

次回の開催は未定とのことだが、この素晴らしい空間に、二日間身を置けたことはこの上ない幸福でした。
地元スーパーのベルクを始めとした企業の協賛や、クラウドファンディングでの資金調達も一定数あったと思われるが、ここまでのフェスにするまで、鶴のお三方がこのフェスにかけた労力は、とても想像することのできないものだと思います。
会場のスタッフもその意志に賛同したボランティアスタッフが、多く関わっているように見えました。
そして私は自宅から徒歩圏内で行われるフェスが、この人生で体験できるとは思ってもみなかった。

以前、アジカンの後藤さんがラジオで述べていた、フェスとはそれぞれのアーティストの歩んできた音楽史に接続しに行くもの。という言葉がずっと頭に残っていて、鶴フェスはまさにそれに限りなく近い経験ができるフェスだと思いました。

鶴のお三方に、一鶴ヶ島市民として、改めて感謝を述べたい。

参考URL
タイムテーブル | 鶴フェス2024|鶴主催の野外フェスティバル 2024/10/5(土) 10/6(日)入場無料

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