前回、手持ちのMacBookをHigh Sierraに移行した記事を書きました。
High Sierra + Apertureで最新のα7III RAWファイルが開けるのか実験!
その後、Apple純正の写真 App(Photos)アプリケーションを2週間ほど使ってみたので、その違いなどをまとめます。
写真 Appの悪い点
- セピア機能がない!
Apertureでは白黒とは別に「セピア調」機能でセピアを追加する機能がありました。
- Apertureのエフェクト機能が廃止され、写真 Appではフィルター機能に変更されたため、気に入ったエフェクトの保存&読み出し機能がなくなった。
テンプレ利用でのRAW処理ができないので地味に不便です。フィルター機能はデフォルトでは9種類しかなく、効果の強弱の調整もできません。
実質のフィルター機能は外部ソフト頼み。拡張機能を利用してエフェクト機能を増やすことができます。
- そもそものアプリケーションの動作速度が緩慢で、RAWデータ読み込み表示とエフェクトの適用時の反映がなど多くの挙動がApertureに比べて遅い。
また、写真の表示などの展開や、ズーム機能がもっさりで遅い!
ページめくりすると拡大が解除されるのも非常に不便。
- プロジェクト表示でなくなった。
「写真」全ての写真を1画面で表示
「モーメント」全ての写真を1画面で区切って表示
「コレクション」月別でサムネイル表示
「年別」年別でサムネイル表示
と、iOSの写真 Appに準拠した表示形式になったため、ライブラリ単位での管理ではなくなりました。
別途プロジェクトを作成することは可能ですが、Apertureのように読み込み時にプロジェクトに自動で放り込むことができません。
私の場合、プロジェクト名にオールドレンズの名称を付けて管理していたので、これもまた不便になりました。
- 5段階評価と色付けラベルがない。
写真.appではハートマークを付ける「お気に入り」しかないため、ラベリングが非常に不便になりました。「説明」「キーワード」で別途対処する必要がありそうです。ちなみにApertureから移行したデータは「フラグ付き」や「星5つ」というキーワードに変換されてしまいました。
また、このお気に入り(ハートマーク)が白表示のためとても見づらい。Apertureフラグのように黄色で縁取りして見やすく改良希望。
- 白飛びと黒潰れのハイライト機能がない。写真編集ソフトとしてこの機能がないのは致命的です。
- 調整バーを超える範囲での値変更ができなくなった…
Apertureでは別途数字を打ち込むフィールドがありました。
- 書き出す画像にクレジット画像データが挿入できない。
Apertureでは、その他色空間情報など、色々な細かい設定を付加して書き出すことができましたが、これらの機能がなくなっています。
写真.appの良い点
- 全ての調整バーが操作しやすく直感的に操作できる。
特に露出や白黒の調整がとても行いやすい。
- SNSとの連携が可能。
Aperture最終版ではSNS連携の不具合は修正されず仕舞いでした。
追記:2018.08.11
実際にFacebookへの共有を試してみました。
1枚の共有はスムーズにできましたが、低〜中速度回線だと全然アップできないので、使えません。進捗ダイアログも出ませんでした。
Flickr共有の方はちゃんと進捗ダイアログが出るんですが、こちらも全然アップが進まないので使えません。
結局オリジナル書き出し→ブラウザからアップロードする方法が確実ということがわかりました。
- iCloudライブラリとの連携も引き続き可能。
ということで、全体的にはApertureからかなり機能がデチューンされており、かなりガッカリしております。
iPhotoの進化版としては我慢できる範囲ですが、Apertureユーザーが移行すると非常に不便になると思います。
ただし、ライブラリの管理は依然として同じ方法でできるメリットがあるため、データの保管庫として利用する利点だけはあると思います。
やはり細かい調整などに関しては、別のソフトで行うことが精神衛生上良さそうです。
全てはα7 IIIのRAWデータのための移行でしたが、これ以外のデータはApertureが使えなくなるまで併用して使っていくつもりです。
追記:2018/08/11
- RAW現像の色合いが綺麗
なんだかんだ文句を言っておいて、結局はここが捨てきれずにApple純正を使っているのかも知れません。
RAW読み込み時に、色調補正が自動でかかるのですが、これがなかなかいい塩梅で綺麗なので、その後の調整を必要としません。
結局は超広角域などでレンズ補正情報が必要な時だけ、Lightroomを使うのが上策かなと思っています。
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