先日6月24日Apple US公式サイトにてmacOS High Sierra 10.13.5でのSONY ILCE-7 III(α7III)のRAWデータが待望の対応済みリスト入りとなりました!
Digital camera RAW formats supported by iOS 11 and macOS High Sierra – Apple Support
現在私はMac OS X El Capitan+Aperture3.6環境にて運用していますが、このRAW対応をこの2ヶ月間ずっと「待ち焦がれて」おりました。
(ほぼ毎週のように上記ページの更新を確認していました。)
そもそも、α7IIIの「.ARW」形式のRAWデータがAperture側では、以下のように「未対応のイメージフォーマット」という表示になるため、編集が全くできない状況でした。
そのため苦渋の策として、Apertureで読み込んだマスターデータフォルダをSONY純正アプリの「Viewer」から開き、そのデータをTIFF書き出しして、再度Apertureに読み込ませてから編集するという、かなり効率の悪い運用をこの2ヶ月間行ってきました。
ダウンロード | Imaging Edge (Remote/Viewer/Edit) | ソニー
この方法のイケてないところは、せっかくSONYの圧縮RAWを使ってデータ1枚を25MBくらいに抑えても、TIFFで書き出ししたことで、同じ写真データが70MBくらいになって作成されてしまうことです。
これはかなりのストレージの無駄遣いと言えます。
そのため今回macOS側がRAWに正式対応となれば、Apertureでの未対応RAWデータの表示が可能となるはずっ!という甘い期待の元に、OSをHigh SIerra 10.13.5にアップデートしてみました。
いつものように、外付けUSBにてインストールディスクを作成して、スムーズに移行完了。
最近はターミナルからインストールディスクが作成できるようになったので、とても簡単です。
ちなみにディスクの作成にはApple公式の指示通り「MyVolume」の名称にする方法が確実に作成できました。
macOS の起動可能なインストーラを作成する方法 – Apple サポート
Apple公式では12GB以上の空き容量と謳っているのですが、実際作成されたOSデータサイズは5GBほどでした…わざわざUSB 16GBのを買ったのに〜
数十分してOSアップデートの完了後、Mac App StoreからAperture3.6をダウンロードして早速該当ライブラリを確認してみました。
「あれ?変わってない…」
アップデート以前の表示と何ら変わらず、ARW形式のデータは表示できませんでした。
打つ手のなくなった私は、たまらずAppleサポートに問い合わせ。
担当の方のアドバイスの通り、該当のARWデータをFInderやプレビューで開いてみると、確かに「High SierraのOS上では見えるようになっています!」
しかし、肝心のApertureでは結局見えず仕舞い。
どうやら私の甘い期待は間違っていたらしく、Apertureでの表示とmacOSでの表示には互換性がないようです。
つまるところ、Apertureの開発はとうの昔に終了しているため、今後のアップデートはありません。
またAppleの担当者いわく、Apertureがサポートされた最後のOSはEl Capitanだったとのことです。
結局のところ、Appleユーザとしての最後の選択肢は「写真.app」に移行するしかなさそうです。
ちなみに、「写真.app」と「Aperture」双方のライブラリには互換性がないため、両方のソフトウェアからの作業は今後できなくなります。
(iPhotoとApertureでは同じライブラリを開いての運用が可能でした。)
さて、今後どうするかを考えなくてはなりません。
現状として取れる方法としては、
1,Viewer併用でのAperture運用をずっと続ける
TIFFで書き出して編集する二度手間によって、データ容量を更に圧迫しています。この運用は早めに切り上げたい。
2,写真.appに移行する
iPhoto & Apertureの開発が終わった今、Apple純正のアプリケーションとして使えるものは「写真.app」のみとなりました。
Apple純正アプリケーションという強みもあるため、この方法なら一番スムーズにRAWファイルを編集できるようになるので、一番現実的です。ただし、写真.appの編集機能はApertureより低下していると聞いています。
3,Adobeソフトウェアに移行する
一般的なユーザが一番現実的に移行する先としては、やはりこれが一番有力になるでしょう。私は月額契約の予定がないのと、データ・ライブラリ管理の方法がイマイチ良く理解できていないこと。ショートカットキーがApple純正アプリケーションの方に慣れていることなどから、この方法は検討していません。
4,EXIFデータをその都度改変して運用する
かなりの邪道で裏技な方法ですが、EXIF編集ソフトによってカメラ機種名をICLE-7M2などの既存の機種に変更することで、表示する方法があるようです。
ちなみに私は「ExifChanger」で試してみて、見事に失敗しました。ライブラリおよびデータに何が起こるかわからないので、推奨しません。
ExifChanger – Marc Rochkind
α7IIIに関しては、比較的早い段階で購入に踏み切ってしまったため、この点をしっかり留意しておくべきでした。
※この話はJPGでの運用をされている人には何にも関係のない話で、JPGでしたら現在最終版のAperture3.6でも全く問題なく表示・編集が可能です。
写真.appへの移行後、Apertureライブラリ上のサムネイルが、勝手にどんどんビックリマークに変わってしまいました…
今までは単独で開くまではちゃんとサムネイルが見えていたのですがどうも移行を行った際に内部処理によってデータが全て展開されていた模様…
全ての未対応RAWデータのサムネイル表示が消えました。
バックアップ取っておいて良かった…
5年近く使っていたApertureは自分の中では手足も同然。
この素晴らしいソフトがついに使えなくなる日が来るとは…
とても残念でなりません。
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